食物アレルギーのある子供との旅行の準備・気をつけたいこと

”食物アレルギー”といっても、その程度やアレルギーを起こす品目によって、対応の大変さが大きく違います。
食事は旅の楽しみの一つですが、食事のたびに気を配る必要があり、別途食事を用意しなければならないことを考えると、ハードルが高いと感じられる方もいらっしゃると思います。

我が家の次男は甲殻類にアレルギーがあり、アナフィラキシーショックを起こしたこともあり、常にエピペンを持参しています。
完全除去の対応をしているのですが、ベトナムやタイでは海産物が使用されている料理が多かったこともあり、気を使いました。

ただ、小麦や卵などのように、主食であったり、除去が難しい食品ではありませんので、それほど大変ではない方かと思います。

最近では食物アレルギー対応をしてくださるホテルやレストランも増え、心強く感じています。

我が家で気をつけていたことや準備したことなどをまとめてみました。

渡航先の検討

渡航先のアレルゲン表示

アレルギー表示対象項目は、それぞれの国によって異なっています。
国際展開をしているホテルなどでは、アレルギー物質についての言及がありますが、タイやベトナムなどのアジアリゾートでは、食物アレルギーについて、あまり知られていないこともあります。
渡航先の国の食物アレルギー対応について、予め確認しておく必要があります。

ネブラスカリンカーン大学による各国のアレルゲン規制に対する調査結果が俯瞰しやすくわかりやすいです。
Food Allergens – International Regulatory Chart

渡航先の医療機関

喘息児の場合と同様、救急病院が近くにあるかどうかについて、確認しておく必要があります。

航空会社の選択と機内食のリクエスト

機内食が提供されるフライトの場合、事前にアレルギー対応機内食をリクエストする必要があります。

近年、大手航空会社では、国際線を中心にアレルギー対応の機内食が充実していると感じています。
ただ、チャイルドミールについては、対応がないこともあります。
我が家は次男が以前ベトナムに行った際、ベトナム空港ではチャイルドミールでのアレルギー対応をしていないとのことで、かわりにフルーツプレートをリクエストしました。

機内食については事前に把握することが可能なので、予めリクエストしたり、機内での対応が難しい場合は、持ち込むなどの対応をすることが必要です。

飛行機内で手をのばす幼児

ピーナッツアレルギーで、ピーナッツの粉でもアレルギー反応が誘発される危険がある場合などで、座席周辺の特別清掃や機内環境について配慮することができる航空会社もあります。

ご参考:JAL|アレルギーをお持ちのお客さま|ピーナッツアレルギーのお客さま

LCCなどの格安航空会社では一切の配慮が難しい場合もありますので、特別な配慮が必要な場合は、航空会社を選択する段階で、事前に確認する必要があります。

エピペンや抗ヒスタミン剤の持参

忘れてはいけないものとして、エピペンがあります。
小さい頃はセレスタミンシロップなども処方されていましたが、他にも処方を受けている薬は持参する必要があります。

我が家は医師の処方箋(英文)とともに持ち歩いており、毎回カウンターにて確認していますが、機内に持ち込めなかったことはありません。
ただ、航空会社によって対応が異なり、チェックを受けた例もありますので、航空会社に事前に確認しておくと安心です。
普段からそうですが、旅行中もどこに行くにも持参しています。

我が家は旅先で使ったことはありませんが、かかりつけのアレルギー科にて、旅先でエピペンを使った例についての話を毎年伺っています。
今まで、アジアリゾート旅行中にアレルギーのある食品についての意思疎通がうまくいかずに、アナフィラキシーショックをおこし、エピペンを使用したという話を2件、飛行中に誤って口にしたナッツ入りチョコのナッツに反応し機内で呼吸困難になり利用したという例を1件伺ったことがあります。

アレルギーカードの持参

我が家は、食べることのできない食材についてのアレルギーカードを持参していました。
毎回説明するのが大変なので、非常に役立ちました。

訪れる国の言葉で、用意されておくととても便利に使えるのではないかと思います。

海外のサイトですが、CHEF CARD として10ヶ国語に翻訳された食材のカードがダウンロードできるサイトもあります。
https://www.foodallergy.org/life-food-allergies/managing-lifes-milestones/dining-out/food-allergy-chef-cards
※ただ、日本語を見ていただくとわかりますが、少し訳に違和感がある部分もあります。

最近では、食物アレルギーの人のための食材などについて各国語で説明できるアプリも増えています。
一度使用したこともあるのですが、スマホをいちいち立ち上げる必要があったため、カードのほうが我が家は便利に使えました。

海外旅行保険

喘息を持つお子さんの場合の海外旅行保険加入と内容は同じです。
海外旅行保険

保険会社によって、食物アレルギーについても既往症として扱われる場合が多いようです。
AIU保険については、持病についても保障があります。

宿泊先のホテルの食物アレルギー対応の確認

最近では、食物アレルギーについて、配慮のあるホテルが増えてきました。
国内では特に沖縄のホテルが、食物アレルギー対応が充実しています。

別途、アレルギー対応の充実しているホテルをまとめる予定です。

安全な食料の持参・確保

海外ですぐに安心な食料を確保できるかどうか不明な場合はもちろんですが、もしもの場合や航空機の遅延などの場合に備えて、普段から食べ慣れている食料を持参しておくと安心です。

通常は食べ物を持ち込めないテーマパークやレストランでも食物アレルギーのある場合は持ち込みが可能なこともあります。その旨を現地の言葉で説明できるよう用意しておけるといいですね。